あわけん・ふぉーりんぱわー

俺の名は増田照生! 何処にでもいそうな普通の中学二年生……

しかし! それはあくまで世を忍ぶ仮の姿……!

我が真の姿は力を封印されし堕天使、

名を†マスターテリオン†という……†

それを我が盟友、狭間徳に告げると

「そんじゃあ俺は合体ロボの5000兆分の1だよ」

と言われた。

「人間が5000兆も存在するわけないだろ」

「堕天使が存在する訳もないんだよ」

腹立つ〜〜〜こうなったら召喚してやるぜ。

我が同胞……悪魔をな†

「むー……。じゃあ放課後俺ん家来いよ。悪魔を召喚してやるぜ。」

「いいけど、今日委員会あるぞ、それを忘れてないだろうな」

「あっ忘却の彼方だった」

「マジ俺の親友、ただのアホ」

「おいおい、衣装と人間の区別はつくぞ」

「ともかく、委員会終わったらお前ん家行ってるからな」

「おう」

そして委員会が終わり、俺は家に帰った。

まだ家の前に徳はいなかった。

先に召喚陣を床に広げ、カメラをセットした。

インターホンが鳴ったのでドアを開けると、そこには徳がいた。俺はそいつを俺の部屋に入れた。

カメラのタイマーをセットする。

「っしゃあ! 来たれ、同胞!今日はセーレを召喚したいと思います」

「どうしてそんな説明口調なんだ?」

「撮影してるからだ」

「えっ! イェーイ俺! 映ってるー!?」

こいつはビデオの撮影でいつもはしゃぐ。そういう性分なんだろう。

「おい、撮影中だぞ……、シジルは用意しました、ということで召喚します!」

俺は召喚の儀を執り行った。

突如周りの空気が一変し、凄まじい何かが目の前で収束していく。

「なあ、照生……、何が起こってるんだ?」

「来たんだ、セーレが……」

時空が歪み、白馬の王子みたいな風体の青年が出てきた。女子にモテそうだ。

「私はセーレ……、汝、証を示しなさい」

俺はセーレのシジルをかざす。

「いいでしょう。汝が私に求めるものは何ですか」