没小説

「ふざけるな人の子よ!! この私に逆らおうとは愚の骨頂、生意気だぞ!!」

「うるせえ!!! てめーが俺たちの税金馬鹿みたいに上げたんだろーがよぉ!! 神のくせに人間に干渉してくんじゃねぇ!!!」


人と神が激しく言い争っている。

火事と喧嘩はなんとやら、その騒ぎを聞きつけ、大勢の野次馬がうようよ集まって来た。

俺もその1人だ。

神はちらりと野次馬たちを見て、彼らの前に超速エネルギー弾を放った。

「早く立ち去れ。これは見世物ではない。」

さっきまで怒り狂っていたとは思えない冷ややかな声に、野次馬たちは恐れをなして蜘蛛の子を散らすように逃げて行った。

残ったのは俺1人。

神はそれを見ると俺に近寄り尚も冷たい声で言った。

「愚かな人の子よ……、立ち去れと言ったはずだ。それともあの弾を直に喰らいたいのか?」

「おい、逃げろフェルガナ! お前には関係ねーだろ!」

争っていた人の方、オルドスが俺に向かって叫んだ。

「いや、俺はあんたを止めに来たんだ。神に逆らうなんて、いくらこいつが偽物だったとしても流石に無茶だよ。」

「偽物!? マジかよ!」

「私をつかまえて偽物呼ばわりとは、いい度胸だな! 貴様から殺してやろう!」

「ヤルダバオート、いや、アンチキリストか? 神の名を騙り人々を苦しめるとは、許せることではないな! 俺が裁きを下してやろう!」

俺の背中から翼が生え、頭上に光の輪、手には長剣。そう、その姿はまさしく……

「天使!?」

オルドスが驚き叫ぶ。

「は?何この展開もう無理」

爆発した